ある日、本席・飯降伊蔵(いぶりいぞう)先生が仕事場からいったん家に帰られると、妻のおさとさんが昼寝をしておられたそうです。
その姿を見た本席様は、『・・・昼寝で良かった。』と一言だけ仰せられたと聞かせて頂きます。
普通なら自分が疲れているときに相手が楽をしている姿を見ると、つい一言言いたくなるものですが、本席様は一度大切な人を失っておられる自身の体験から、
そこに居てくれるだけでありがたい。
元気で居てくれるだけでありがたい。
一緒に過ごしてくれるだけでありがたい。
と、「そこに居る」ということが決して当たり前のことではなく、『どれほど有り難いことか…』と、ここに思いを置いておられたと聞かせて頂きます。
おやさまは、『我が家に帰って・・・ガミガミ腹を立てて叱ることは、これは一番いかんことやで。』と教えて下さり、、、
また、昔の先生は、
『家族の後ろ姿を拝めるようになれた時、どんなご守護も頂ける。』
とも教えて下さっているように、、、
そこに居てくれる本当の意味や、一緒に居れることの奇跡の確率が分かれば、
誰もが側にいる人を「拝みたくなる」と教えて頂きます。
おやさまは、家族について、
『恩の仕送りをして通るのやで。』
とも教えて下さっているように、何気ない日々こそ「拝み合い」の大切さを思い出して・・・
今日は、身近な人達の後ろ姿に手を合わせて通りたいですね。
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